高級車のイメージ

通販・カタログなどで「羽毛リフォーム」を扱っていますが
シングルからシングルへのリフォームで”一律〇万▲千円”とか…どうなんでしょう?

”ちゃんとした寝具メーカーさん”の「羽毛布団のリフォーム」って
”側生地の品質”と”足し羽毛の品質”で結構いろんなコースを設定しています。

これはなぜかというと、リフォームする
羽毛布団の品質がピンからキリまであるからなんです。

ピンからキリまである羽毛布団をリフォームするには

最高級羽毛アイダーダウンの拡大画像。モジャモジャに絡み合っています

↑アイダーダウンの拡大画像。特殊な構造なんです。

羽毛布団って販売価格で1万円前後くらいから
高級なものだと30万とか…最高級のアイダーダウンとかだったら
200万(!)以上のものがあります。

(関連記事:羽毛布団の生地が破れた|羽毛の値段・ランクの見分け方
→羽毛布団の品質と価格の差のお話が後半に出てきます)

これだけ値段に差がある商品の”お直し”に対応するには
どうしてもいろんなコース設定が必要になります。

今まで使っていた羽毛布団が”お気に入り”だからリフォームするのでは…

お気に入りの布団で眠る柴犬

↑どんなに古くなっても…お気に入りのモノがあります。

羽毛布団リフォームをする方のそもそものきっかけって
「この羽毛布団、まだ捨てるにはもったいないなー」だと思うんです。

その中には「これ高かったのよねー」という思いとか
「暖かい、お気に入りの羽毛布団なの」と言われる事もよくあります。

ですから、リフォーム後の羽毛布団の風合いが
前より落ちてしまうと…何のためにリフォームしたのかな?
という事になりかねません。

レクサスの修理パーツにカローラのシートは使わない

高級車のイメージ画像。

もともとの値段が10万円とか20万円とかする羽毛布団は
「100単サテンの生地」とか「グースダウンの93%」いやそれ以上の
ダウンが入っていることがほとんどです。

そんな羽毛布団を「40ツイル生地」(100単サテンの4ランク位下の生地)
を使い、「ダックダウン85%」(グース93%の3ランク下、いやもっとかも)
の羽毛を足してリフォームすると仕上がりがイマイチになってしまいます。
(これ、実は某通販さんで1万円台中盤から後半くらいで取り扱っている羽毛リフォームです。)

※実は、以前来店されたお客様でそういう方がおられました。
”ああ、羽毛布団がもったいないなー”と思いましたが、言えませんでした。
もう戻らないことを言っても未練が残るだけですし…

このリフォーム、例えるならばレクサス(ご存じトヨタの超高級車)の修理に
カローラ(同じくトヨタの一般車)のパーツを使うようなものです。

  • レクサスにカローラのシートを付け替えて”リフォームです”って言えます?
  • ステラ(シマノの高級釣り用リール)にアリビオ(同じくシマノのワゴン販売的リール)
    のギアを入れかえて直します?
  • ヴィトンのバックの修理にWEGOのバッグの取っ手を使います?

ハアハア…。そんな感じです。

安く修理できたー!という方もおられるでしょう。でも
リフォーム後の使用感は以前より落ちてしまいます。

逆にお手頃価格の羽毛布団のリフォームは…

羽毛布団リフォームが仕上がってきました

逆に、2万円から3万円ランクくらいで買われている羽毛布団の場合
1万円中盤から2万円かけてリフォームするのは…”ちょっと待って下さい”と

それって、もう買い替えた方がよくないですか?とお話します。
プラス1万円くらいで新しい羽毛布団が買えるのなら、
”中の羽毛が全部新しい”「新品の羽毛布団」の方が長持ちして暖かいでしょ?
という提案をさせてもらっています。(あくまで提案ですが)

ただし、リフォーム後の羽毛布団の使用用途によってはこの限りではありません。

  • 「リフォーム後、お客様用の布団にしよう」
  • 「使う予定はないけど、リフォームして使えるようにしておこう」
  • 「リフォームして、子供に使わせよう」

など。今までの使用感を知らない方が使う場合、
”とりあえずお手頃価格でリフォームしちゃう”はアリだと思います。

そのままでは使えない状態(羽毛が吹き出している・生地が破れている・ひどい汚れなど)
でおいておくよりは、リフォームして使える状態にしておくべきだと思います。

羽毛布団のリフォーム、相談に来てくださいね


以上が羽毛布団リフォームについての私の思いです。

簡単に言うと、高い羽毛布団をあまりよくない”生地”と”足し羽毛”でリフォーム
してしまうとモッタイナイ、という思いから書きました。

問題は、リフォームしようとしている羽毛布団が
レクサスかカローラかわかりにくい、という事です。

買った時の値段なんて10年以上も前だったら…普通は覚えていません。
(羽毛布団の寿命は一般的に10年)

まずは、羽毛布団をよくわかっている人間が
”もとの羽毛布団”のランクを見極めなければなりませんね。

当店では、経験豊かなスタッフが羽毛布団の状態を見極め、
お客様と相談しながらリフォームのコースを決めてもらっています。
(場合によっては買い替えをご提案することも)

もし、羽毛布団のリフォームを考えてらっしゃるようでしたら
一度ご来店してみて下さい。

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