先日、まくらの再調整に来られたお客さまなんですが…
毎日ほとんど”横向き寝”の方でした。
「みんななんで”仰向け”で寝られるの?」とおっしゃっていました。横向き寝が多い方って、よくおられます。
この時も、現在の睡眠環境をお聞きして…これが原因じゃないですか?とお話ししました。
仰向けで寝れない方の原因と対策、ちょっと書いてみます。
当店でお客様と試行錯誤してたどり着いた私(睡眠環境・寝具指導士)なりの結論です。
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このページの目次
仰向けで寝れない方の原因・まくらが高すぎる
「こんな人いないでしょ」と思われるかもしれませんが、
実際にはおられます。「枕を2個重ねて使っている」という方はコレに近い姿勢です。
枕が高い場合、仰向け寝は非常に困難です。
首がグニャリと前に曲り、首の後ろの筋肉が常に伸びた状態になります。
それに対して、”横向き寝”はある程度枕の高さが合った方がラクなので
※肩口から頭の横までの長さが枕の高さになります。下の図だとAの長さです。
「枕が高くないと寝られないの」と言われる方、
自然と”横向き寝”や”うつ伏せ寝”になっていませんか?
もしくは、朝起きたら枕がどこかに飛んで行ってたり…。
そういう方は
高い枕を体が拒否している可能性もあります。
(→枕を2つ重ねているかた・高い枕が好きな方に肩こりが多いワケ)
仰向けで寝れない方・枕が高すぎる方の対策
枕が高すぎる場合の対策方法は…枕を低くする事。
仰向き寝で眠る時に体に合った高さの枕は、思ったよりも相当低いです。
この時注意するべきは、仰向き寝時に使う部分だけ低くする事。
また、首が当たる部分よりは後頭部が当たる部分を低くする方が効果的です。
手前味噌ですが…信頼できるお店でオーダー枕を作るのも近道ですよ。
ウチも作っています。→広島市でオーダー枕を作っている木村寝具店です。
仰向けで寝れない方の原因・敷き布団、ベッドマットが硬すぎる
上の画像は、某宿泊施設にて撮影したものです。
宿の敷き布団は、使い古してペッチャンコで…一晩で腰が痛くなりました。
敷き布団・ベッドマットが硬すぎると仰向けで寝れなくなります。
これは、女性などの腰のカーブがキツイ方に多いんですが
硬い敷き寝具で仰向き寝をすると腰まわりの筋肉が引っ張られ、
起床時に腰が重く感じたり、痛くなったりします。
(→硬い敷き布団と腰痛の話)
毎日お使いの敷き布団やベッドマットに寝た時、
腰のカーブ部分に隙間が空いていませんか?
その隙間、寝ている間ずっと腰回りの筋肉で支えなくてはいけない事になり、
結果として腰が悲鳴を上げます。仰向き寝、しんどいわーって笑
皆さん勘違いされている事も多いのですが(ベッド屋さんなど業者さんも含めて)
敷き寝具(ベッドや敷き布団・敷きマット)の役割は
背中の曲線とまっすぐな床との間を埋め、適切な寝姿勢に保つことです。
腰のカーブなどに隙間が空くような敷き寝具は、その人にはあっていません。
長年使った敷き布団(5年以上はアウト)は厚みが減っていて、
背中の曲線に対してクッション性と厚みが足りません。
毎日使っていると
気付かないうちにペチャンコになっていたりするので注意が必要です。
仰向けで寝れない方・敷き布団、ベッドマットが硬すぎる方の対策
そういう方は、腰のカーブを吸収しきれる程度の厚みと柔らかさを持つ敷き寝具を使ってください。
ただし、低反発ウレタンは避けて下さい。その理由は
- そもそもの支える力が低い、つまり柔らかすぎる
- 熱による硬さの変化が大きい。夏柔らかく冬硬い。
- 密着面が大きくなり、ムレやすい。
という事です。
最近では、高反発の敷き布団・マットが出ていますが、
硬すぎるのもNGです。硬い敷きふとんが腰にいい?そんな事はありません。
一番硬いのは床です。マットは実物を寝て試してから買うべきです。
仰向けで寝た時、腰のカーブの部分に手を入れ、
隙間が空いてないようなら大丈夫です。
この時腰が浮いているようなら、時間と共に腰のカーブは真っ直ぐになるので…
アナタの体型には合いません。その寝具が合う人ももちろんいるでしょうけど。
「隙間が空いてるけど、つい先日買った所なの」というアナタ。
腰のカーブの部分にタオルを丸めて入れる、という方法もあります。
この時マットの下にタオルを入れるとズレにくいです。
(→宿泊先でまくらやマットが合わなかった時の対策)
↑この記事ではおしりがヘタった敷きマットにタオルを入れてしのぐ方法を紹介しています。
要は寝姿勢を正しくするために足りない部分をタオルで埋める、という事。
ただ、敷き寝具は毎日の睡眠に関わる重要なポイントなので
そのマットを誰かに譲って新しいアナタに合うマットを探した方がラクです。
よかったら、当店までご相談下さい
横向き寝はまだしも、うつぶせ寝はしないほうがいいです
横向き寝はまだいいのですが、うつぶせ寝は避けた方が無難です。
うつぶせ寝は首を90度捻じ曲げないと呼吸ができません。
顔が枕に埋もれると息ができないでしょ。
そうすると首の筋がのびきったり・ちぢみきったりする部分が出てくるので
首に痛みが出やすいです。
また、肺に背骨・背筋の重量がかかるため呼吸自体に力が必要になります。
理想的な寝姿勢は、
- 仰向き寝中心
- 一晩に20回程度の寝返りをスムーズに行う
- 時々横向き寝
が良いと言われています。参考までに
最後に
人間の体は扁平です。↑こんな感じに。
ですから、背中を地面につけた姿勢が一番安定がいいんです。
※うつ伏せ寝はダメです。首を捻らないと息が出来ないからです。
その楽な仰向け寝が出来ないには…原因があります。
いちど自分の寝姿勢を見直してみて下さいね。
気になる方は、相談に来て下さい。
当店は広島市中区十日市町でオーダー枕を作っている寝具専門店です。
腰の部分が硬くなりすぎず、横向き寝時に肩を優しく支える敷きマットもあります。
当店オリジナルの「のべタイプ」購入サイト↓