最近増えてきた「羽毛掛け布団のリフォーム」

暖かくなって来たせいか
最近、お問い合わせが急増しています。

羽毛掛け布団の

  • リフォームするべき時期
  • 羽毛掛けふとんに現れるリフォームのサイン
  • リフォームするか買い換えるかの判断基準

などなど…
について、ちょっと語ってみましょうね~。

羽毛掛けふとん|リフォームするべき時期

羽毛布団のリフォームを考えるべき時期です。

購入後何年目安か、実際にリフォームに出すシーズンはいつか?
参考にしてください。

購入後10年

羽毛掛けふとんの寿命は、一般的に10年と言われています。

羽毛の品質が高いと長持ちしますし、
安いものだと、もっと早くダメになります。

後に記述しますが、

  • 寒く感じたり
  • 薄く感じたり

し始めたら、考えて下さい。

羽毛掛けふとんは防寒の寝具です。

使っていて「暖が取れない」ようでは、
その方の寝室環境(あったかい部屋・寒い部屋いろいろあります)
で役に立っていない、と言う事です。

オフシーズンに出す

リフォームするべき「時期」の意味がちょっと違いますが、
リフォームは、羽毛掛け布団を使わない「オフシーズン」
出してください。

通常、羽毛布団のリフォームは3週間から1か月かかります
寒くなり始めてから出すと、掛けて眠る「ふとん」がありません(笑)

冬のおふとんをしまっている、4・5月~9・10月の間に出しましょう。

羽毛掛けふとん|リフォームのサイン

なんだかんだ言って、
おふとんって、我慢したら結構長く使えます(笑)

よくお客さんに言うのですが、
「壊れたら使えなくなる”電化製品”と違って、
ふとんはダメになっても使えちゃいますからね~」
と言う事なんです。

でも、古い掛けふとんで寝ていると

  • 寒くて、風邪をひいたり
  • ほこりが出たり
  • 不衛生だったり

します。

以下のような「リフォームするべきサイン」があったら、
そろそろかな~、と思ってください。

羽毛布団が薄くなった・寒くなった

前項で述べました。

羽毛掛けふとんは防寒寝具なので
寒くなったら、その「ふとん」はお仕事ができてません(笑)

羽毛掛けふとんを長年使っていると、
ふとんが部分的に「薄くなって」きます。

薄くなる事が多いのは…

  • エリ元(首が当たる所)
  • 半分よりちょっと下の部分(ひざが当たる所)

です。

「エリ元部分」は、首からの汗・あぶらを吸収しやすいので
中の羽毛が汚れ、嵩が落ちやすいです。

また、エリ元が薄くなると寒さが倍増します(笑)

「半分よりちょっと下部分」は、
羽毛布団を抱きしめて使った場合、ヒザでゴリゴリされる部分です(笑)
中のダウンボールが崩れやすいので、薄くなりやすいです。

寝返りが多い方も「ヒザ部分」は薄くなりやすいです。

羽毛布団の側生地が破れた

部屋の中に雪が降ります(笑)

羽毛布団の側生地が破れると、とめどなく羽毛が吹いてきます。

羽毛布団には「熱で圧着する補修用シート」
がついている事も多いのですが、アレは使えません(笑)

実際やってみたことがあるのですが、残念ながらすぐに剥がれます。

側生地が破れた場合、中の羽毛のロスを減らすためにも
早めのリフォームをお勧めします。

間違っても、
カバーを側生地代わりに一枚かけっぱなしにして使わないでください(笑)
結構おられますが、側生地から出た羽毛は自由に動き、偏ります。

どこからともなく羽毛が吹きだしてる

側生地が破れる寸前
もしくは、どっかに小さい穴が開いてるかもしれません。

羽毛布団は長年使っていると、
縫い目(キルトがある為、必ず縫い目があります)が弱り
縫い目の針穴から、少しずつ羽毛が吹くことがあります。

早めにリフォームしてください。

羽毛布団が汚れている

10年使えば、どんなものでも汚れます

カバーを掛けていても、染み込みますから…

3年に一度くらいふとんのクリーニングするのも手です。

ただし、ふとんのクリーニングは頻繁に行うと…
羽毛の嵩がへって、早くダメになっちゃうこともあります。

除菌スプレーは…表面だけならいいんですが
中までは、きれいになりません

リフォームすると…(ウチのお店がやっているリフォームですが)

  • 側生地を外して中の羽毛の洗浄(よそのふとんと混ざりません)
  • 羽毛からチリ・ホコリの除去
  • 側生地を新品へ交換

をするので、清潔です。

10年間洗ってない同じパジャマで寝るって、考えられないでしょ。
長年使った羽毛布団、近いものがあります。

リフォームするか買い換えるかの判断基準

一番の迷いどころ、「リフォームするか」「買い換えるか」。

わたしの考える判断基準、書いておきます。

購入時の価格・羽毛のスペック

簡単な判断基準として、購入時の価格があります。

結局、リフォーム後仕上がった羽毛掛けふとんと
同金額支払って買える新品の羽毛布団、
どっちのスペックが上か、だと思います。(感情的なところを抜きにすれば、です)

新品購入時の価格がシングル10万円以上の場合、
リフォームがおススメです。

10万円クラスの羽毛布団は、ほとんどがマザーグースランクの羽毛が入っています。
通常、ちゃんとしたメーカーのマザーグース羽毛掛けは10万前後の価格です。
※ネットで出回っているものは…ちょっとわかりません。

一方、リフォームは一番高くて税込7万円くらい。
リフォームのほうが安いでしょ。

羽毛掛けふとんのスペックは、

元の羽毛掛けふとんに入っている羽毛が
「ダックダウン」だったら、買い替えがいいと思います。

羽毛の種類は必ず、本体縫い付けの「品質表示」に書いてあります
グースダウンならば〇〇グースダウンとの表記があります。
無ければおそらくダックダウンです。

ふとんへの思い入れがあるかないか

そのおふとんに思い入れがある場合は…
もう、スペックとか購入価格とか関係ありません

大切な思い出が詰まった羽毛布団は、
迷わずリフォームしましょう
そして使えるだけずっと使いましょう。

以前、ウチのお店で
”亡くなったお母さんが結婚のときに持たせてくれた羽毛布団”
のリフォーム依頼がありました。

1か月後、出来上がった羽毛掛けふとんを
「とっても嬉しそう」に持って帰られた姿が記憶に焼き付いています。

わたしとしても、ウチで買ったふとんを大切に使ってもらっていると
なんか嬉しくなってしまいます。

理屈じゃないんです。
結局、人間って感情の生き物だと思います。

その時の羽毛原料の相場

近年(記述時・2016年4月)羽毛原料が高騰しています。

ここ5年・10年くらいで結構上がりました。
(鳥インフルエンザが話題になった頃からかな、と記憶しています)

※羽毛原料の高騰原因には諸説あるんですが、
原毛ブローカーが投機目的で価格をいじっている、みたいなウワサも。
本当だったら…お願いヤメテ(笑)

羽毛掛けふとんのリフォーム・買い換えタイミングで
原毛価格が高騰していれば、リフォームがおススメです。

なぜなら、
リフォームの場合、新規に足す羽毛はせいぜい300gですから
原毛の高騰の影響が出にくいからです。

逆に、原毛価格が現在より下がった場合
買い換えがおススメですね。

まとめ

どうでしたか?参考になりました?

疑問質問がありましたら、メール・電話でお問い合わせください。

当店の羽毛リフォームの工程・価格表(抜粋)はコチラ

羽毛リフォームご依頼の場合、
基本的には古い羽毛布団を来店・持ち込みして頂いて
ウチの店にあるリフォームの台帳(価格表完全版)を見ながら
お客さんと一緒に決めていく、という方法をとっています。

ご来店ください、木村寝具店はこちら

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経路が出ます。082-293-2847です