枕に染み付いた「汗と皮脂の臭い」。嫌ですよね。

この皮脂と汗のついた枕を実際に洗ってみました。みなさんの参考にして下さい。

まず言っておきたいのは今回の企画、アップする事を非常に迷いました。
だってキタナイんだもん。恥ずかしいし、人に見せたくないです。

でも、誰だって好きで汗をかいているのではありませんし
好き好んで臭くなっているのでもありません。

夫婦の、いや家族の平和のためお父さんのプライドのため
臭くなった枕を出来るだけキレイにする方法を広めたい、ただそれだけです
以上を了解の上で読み進んでください。私と言う屍を乗り越えて皆さんは美しく歩んでいってください

皮脂と汗のついた枕を洗濯する・枕の状況から説明



これが今回洗濯する枕です。

  • 使用期間:10年近く
  • 使用者:男性40代
  • 中身:ソフトパイプ(+粒わたでアレンジ)
  • 側地:ポリエステル系

以上。はい、つまりは私「まくら職人」が以前使っていた枕です。
キタナイし、臭いも…。うう、見せたくない…。

ご覧の通り、屋外で作業を進めていく所存です。
理由は…もう聞かないで下さい。…あまりキレイじゃないから。
誰にも迷惑かけたくないんです。

皮脂と汗のついた枕を洗濯する・使用する道具と方向性

今回使用した道具を紹介します

  • 枕を浸ける衣装ケース(40×50cm程度)・・・ホームセンターで700円くらい。たぶん変形するのでその覚悟で使ってください
  • 台所用洗剤(J〇Yを適量使用)・・・家にあったのでタダ
  • 電気ポット・・・家にあったのでタダ
  • 給湯器(熱湯が出るもの)・・・家にあった…以下略
  • 洗濯ネット(直径38×50cm)・・・ダ〇ソーで108円
  • 温度計(何でもいいです。なくても可)
  • 何かの棒(あった方が助かります)

です。









方向性としては…

  • 主な攻撃目標は憎き「皮脂」の分解。
  • 「枕の奥、パイプに染み込んだ皮脂」も洗浄する事。
  • 皮脂を分解しやすくするため、50度程度の高温のお湯でアブラを溶かして洗う
  • 生地についた皮脂・汚れは通常の洗濯機で落とす。

以上です。
表面だけならファ〇リーズや当店のチタンガード液でも対処が可能ですが
それでは”枕内部の汚れ”から臭いが復活してしまいます。

皮脂汚れを根っこから溶かして落とす、です。

皮脂と汗のついた枕を洗濯する・漬け込む高温洗浄液作り

まずは、枕を浸けこむ高温の洗浄液作りです。





ホームセンターなどに売ってる衣装ケース
(枕よりちょっと小さいくらいにしました)に…



水を少々。
コレは高温のお湯を入れた時にプラスチックが溶けたり変形しないように。



台所用洗剤を4回しくらい入れて、よく溶かし…



ポットから熱湯をザバーっと。
※高温注意ですヤケドしないように。

ところが、ポットは思ったより湯量が少なく全然足りなかったので
給湯器からお湯を入れることに。



温度をはかりながら、枕が浸る位の湯量を目指します。

※後で確認したところ給湯器のお湯の温度で衣装ケースが変形していました。
使えないほどの変形ではありませんでしたが、実際に洗ってみようという方はご注意ください。



50度近くになったので屋外へ移動。

50度を目安にしたのは、なにかで「人間のタンパク質が50度くらいで変質する」と言う事を読んだので…
実際、体温が43度くらいになると”タンパク質の塊”である”脳”がダメになってしまうとか。

皮脂と汗のついた枕を洗濯する・汚れた枕を浸けこむ



すかさず、枕をドーン。



ここでもう一つ問題が。

枕の主素材はソフトパイプです。
このソフトパイプ、比重が軽いのでお湯に入れると浮いてきてしまいます。

これでは、内部の皮脂に高温の洗浄液が届かないため
「アッチ!アチチ!!」と言いながら指でお湯に押し込む羽目に。

これでは、私の指のタンパク質が変質してしまいそうです。
皆さんは、先に書いた”何かの棒”で押し込んでください。

で、ちょっと温度が下がったのでポットで足し湯を…



と、思ったらクロックスを履いた足に熱湯が…あぶないあぶない。
※ヤケドに注意して作業して下さいね。



↑足し湯して、50度を超えています。



まだちょっと浮いていますが漬け込み完了。
いつも頭をあてている面を下にすると洗浄液にしっかり浸かるので効果的です。

浸けるとすぐに…



漬け込んだお湯が濁ってきます。
※キレイでないので小さい画像です。クリックすると大きくなる、かもしれません。

皮脂と汗のついた枕を洗濯する・漬け込みは30分してみた

この状態で漬け込みを30分程度。
時間はどのくらいが適正か不明ですが、あまり長いと湯温が下がるのが気になります。
さらに、出た汚れが再度付着するのもイヤです。(それはイヤ、絶対イヤ!!)

で、引き揚げたのですが…
予想以上に水の抜けが悪く、すごく重い。
枕の生地が破けないように気を付けて下さい。

で、枕を引き上げた後の洗浄液がこちら↓



横から見ると↓



※キレイでないので小さい画像にしています。
クリックすると大きな画像になる、かもしれません。

おお、と声が出てしまいました。
これまで皆を苦しめてきた、いや私を苦しめてきた元凶がこの衣装ケースの中に。
これは、上手くいったのではないでしょうか。

皮脂と汗のついた枕を洗濯する・枕をすすぐ

で、洗濯機で洗う前に枕をすすいでおきます。
内部に残った洗剤が洗濯機をアワアワにしてしまわないように…。



濡れているので分かりにくいのですが
生地も結構きれいになっている、ような…。

早く仕上がりが見たいなー、とワクワクしています。

皮脂と汗のついた枕を洗濯する・ネットに入れ洗濯機で洗う。

洗濯機内で生地が破れたり、パイプが入った部分のファスナーが開いてしまうと
パイプが散乱してオオゴトになるので…



ダ〇ソーの洗濯ネットに入れて洗う事にしました。



↑こんなのを使いました。

もう早く仕上がりが見たくて仕方がなかったので
コインランドリーで洗濯・乾燥する事に



↑さあ、行っておいでー。キレイになって帰ってくるんだよー。

皮脂と汗のついた枕を洗濯する・洗濯と乾燥が終了。結果は…



↑仕上がりがこれです。すごくきれいになりました。
臭いも相当軽減されました。

ただし「まだ臭う」との声もありました。
子どもが「全然臭わない」と言っていました。成功です。

 正直、私は臭わないと思いましたし仕上がりにも非常に満足しました。

気になったのは、しっかり乾くには結構時間がかかると言う事。
内部を触ると水気が少々残っていました。

臭いが気になるようなら、もう一度洗ってみるのもいいかもしれません。
2回洗えば、かなりキレイになると思いますよ。

皮脂と汗のついた枕を洗濯する・まとめ

さて、枕の洗濯どうでしたか?

これからの季節、汗と脂が増えてきます。
特に男性の皮脂、強くなってきますよね。

皮脂を生産する側(まくら職人:40代男性・趣味は釣り)からの意見ですが、
本人だって臭いをさせたくって汗をかいているわけではないので
あまり怒らないで&嫌わないで…クダサイ。広いココロで優しく見守って。
そしてたまに、そっと枕を洗濯してあげて下さい

今回自前で洗濯してみましたが、
当店も依頼している「ふとん洗濯専門業者さん」に頼めば
1,000円(税抜)程度で洗ってくれます。こちらもご検討下さい。

枕を洗ってみようという方、今回の記事について質問があるという方は
電話:082-293-2847(木村寝具店)までお電話ください。

その他お問い合わせ(羽毛布団のクリーニングやリフォーム)も受け付けています。

当店は広島市内でオーダー枕を作っている寝具専門店です。